敷金返還を内容証明で
敷金返還は内容証明ではっきりと
民間賃貸住宅における賃貸借契約は、いわゆる契約自由の原則により、貸す側と借りる 側の双方の合意に基づいて行われるものですが、退去時において、貸した側と借りた側の どちらの負担で原状回復を行うことが妥当なのかについてトラブルが発生することがあり ます。 こうした退去時における原状回復をめぐるトラブルの未然防止のため、賃貸住宅標準契 約書の考え方、裁判例及び取引の実務等を考慮のうえ、原状回復の費用負担のあり方につ いて、妥当と考えられる一般的な基準をガイドラインとして平成10年3月に取りまとめ たものであり、平成16年2月には、裁判事例の追加などの改訂を行っています。
敷金返還請求事件
Xは、平成5年12月にYから木造建物を賃借し、敷金14万2千円をYに預託した。Xは、平成8年8月16日に、本件建物の賃貸借契約か終了したため、本件建物をYに明け渡した。この際Yは、Xに対してリフォーム代金として12万2320円を請求し、敷金との差額1万9688円を返金する旨を通知した。なお、明け渡しの際の建物の状況は後述の[理由」の項て紹介する事実を除いて、具体的には明らかではない。
Xは、敷金全額の支払い命令を申し立て、裁判所は、その旨の支払い命令を発したが、Yが異議を申し立てたため、通常の裁判手続きが始まったのが、この事件である。Yは、この異議申し立ての際、修繕の費用のうち、任意に5万円を負担する旨の申し出をし、結局、6万9688円(1万9688円に5万円を加算した額)の返金に応した。
しかし、本件はそれを不服としてXが敷金の全額返金(敷金の残額7万2312円)を求めたものである。
Yが最初にリフォーム代金として請求した12万2312円の内訳は、次のとおり。
●ルームクリーニング費用の3万円
●ガスコンロ内部クリーニング費用の4000円
●畳表替え費用の2万2500円
●クロス張り替え費用の5万4750円
●クロスクリーニング費用の7500円
●消費税3562円
