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売掛金の回収(内容証明郵便の書き方と文例)

売掛金の回収〔内容証明書の雛形と例文〕

商売をしておられる方にとって、売掛金の貸し倒れは、誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。こんなとこそ、内容証明郵便が有効です。内容証明郵便を利用することによって、金銭的にも精神的にも容易に行動を起こすことができ、相手の出方を効果的に探ることができます。

(売掛金の回収の内容証明書テンプレート・雛形)
この内容証明郵便の文例は横26字以内・縦20行以内の書式で書いています。



通知書

 当社は、平成○○年○○月○○日、貴社に対し、当社製品○○○○(型番△△△)を金○○万円で売り渡し、その際、金○○万円を内金として受領しました。そして、残金○○万円は、平成○○年○○月○○日までにお支払いいただく約束となっておりました。しかしながら、当社の再三の請求にもかかわらず、上記残金は今日に至るも全くお支払いいただいておりません。
 つきましては、本書面到達後10日以内に、必ず上記金○○万円をお支払いくださるようここに請求いたします。もし右期間内にお支払いなき場合には、訴訟、強制執行その他の法的手段をとらざるを得なくなりますので、ご了承ください。

平成○年○月○日
東京都調布市○○町1-1
○○○○株式会社
代表取締役 ○○○○ 
埼玉県さいたま市○○町1-1
○○○○株式会社
代表取締役 ○○○○ 殿


売掛金回収の内容証明の書き方のポイント

冒頭では相手が何について請求されているのかわかるように、基本的事項を特定しておきます。そのために、売買契約の内容を具体的に書きましょう。(1)契約日、(2)商品名、(3)代金額、(4)支払日が書いてあれば十分ですが、サンプルで書いたように、内容証明を送る段階では、この程度の特定さえできていれば大丈夫です。サンプルでは、売買の目的物が「商品」という前提で書いてありますが、商品に限らず、サービスなど無形なものであっても同じことです。要するに特定できるように書けばいいのです。

売掛金回収は民法と商法の知識が必要

売掛金回収の内容証明郵便を書くには、最低限、民法と商法の知識が必要になります。これを理解していないとつじつまが合わなくなることがあります。内容証明郵便を相手に送ってしまうと、相手がこちらの内容証明郵便を証拠として使うこともできますので、よくわからない場合は専門家に相談します。

売掛金の時効期間

売掛金の時効期間は他の債権よりも短く2年しかありません。つまり、売掛金を請求できるときから2年後に相手方が時効消滅を援用してくればもはや請求することはできません。その意味で、内容証明郵便で請求することは重要です。 内容証明郵便を相手に送ることで6ヶ月時効期間を延ばすことができます。しかし、二度続けて行うことはできません。時効期間が延長している間に訴訟などを申し立てる必要があります。

売買契約を解除する(民法540条)

買主が売掛金を支払わない場合、売主は訴訟その他の裁判手続きをとったりしてあくまでも代金の支払いを求める方法と、売買契約を解除する方法とがあります。 契約を解除すると、商品を引き渡す必要がなくなりすでに渡してある商品は返してもらえます。 文例は解除せずに代金請求をして、支払わなければ法的手段をとるとするものです。 売買契約を解除する場合は、代金を請求すると同時に、指定した日までに支払わないときは契約を解除することを前もって通知しておきます。この通知をしておきますと、買主が指定された期日までに代金を支払わないときは自動的に契約は解除となります。

相当の猶予期間(民法541条)

請求する際、必ず文例のように相当の猶予期間を定めておきます。猶予期間を定めて請求したにもかかわらず、支払わないとき、売り主は売買契約を解除できます(民法541条)。 請求と言うのは、将来契約を解除するときの布石となる大事なことですから、その意味でも内容証明郵便にしておきます。相当の猶予期間というのは一週間から二週間を考えればよいでしょう。

売掛金の回収/遅延損害金

相手は履行遅滞にあるわけですから、遅延損害金を請求できます。遅延損害金の利率はあらかじめ約束で決まっていればそれになります。例えば利息年6パーセント、遅延損害金14パーセントなどというようにです。利息を年6パーセントと決めたけれども、遅延損害金を決めていないときには、利息と同じ年率となります。 利息を払ってもらうことは決めたけれど、その利率を決めていないときや、無利息の約束で遅延損害金についても決めていないときは、法律で決められた利率となります。法律で決められた利息というのは、商人でない者どうしのときが年5パーセントで、商人間(一方が商人の場合も含む)のときが年6パーセントです。

売掛金回収と法的手段

文例には、最後に「もし、右期間内にお支払いなき場合には、訴訟、強制執行その他の法的手段を・・・」と書いてありますが、状況や相手に応じて、そういう表現を入れるか入れないか、臨機応変に対処すべきです。 法的手段を起こすと内容証明郵便に書いて、実際には法的手段を起こさなかったとしても何も問題はありません。